ここ最近の日本市場は、海外情勢、特に貿易摩擦で株価も乱高下しており、この中で利益をコンスタントに上げるのは非常に難しい状況となっております。
要人の発言、特に米国トランプ大統領のつぶやきは市場に大きな影響を与え、夜間先物の値動きが激しく動き、日中の日本市場も夜間の流れを引き継いでいる感じがあります。
日中の相場でせっかく株価が上昇しても、トランプ大統領のツイッターでの一言で、ぶち壊しになってしまいます。
特に管理人と同じように投資初心者の方の中には、個別株で苦戦している方もいるのではないでしょうか?
本当にここ最近の相場は難しいです。
今回ご紹介するIPO案件のシステムサーポート(4396)について説明していきます。
最後に、管理人の当てにならない本気度予想をしていますので、見てくださいね。
システムサーポート(4396)は、東証マザーズの上場予定で、想定価格は1,650円です。
ブックビルディング期間は7月18日(水)~7月24日(火)で、上場日は8月2日(木)となります。
Contents
システムサーポート(4396)はどんな会社?
システムサーポートグループは、システムサーポート、連結子会社6社で構成されており、「ソリューション事業」、「アウトソーシング事業」、「プロダクト事業」の3つのセグメントで事業を展開しています。
ソリューション事業
ソリューション事業においては、システムのコンサルティング・設計・開発・運用保守を中心に、データベースやネットワーク等のインフラ構築、クラウドサービスの利用・導入支援などを行っています。
当該事業の特徴は、主力であるソフトウエアの受託開発では業種・業務を問わず幅広く、かつ開発の一連の工程にワンストップで対応可能であるとこに加え、顧客ニーズが高く専門性が要求される分野を戦略的に強化している点です。
例えば、システムサーポートはリレーショナルデータベース管理ソフトウエア「Oracle Database」を提供する米Oracle社の日本法人である日本オラクル社ゴールドパートナーであり、Oracle Databaseのコンサルティングや設計、構築、以降、保守などのサービス提供やライセンス販売を行っています。
Oracle Databaseについては社内で技術者を積極的に育成することで、同社が認定する最上位資格であるOracle Master Platinum Database 11g/12cの単位年度取得者数は国内3位となっています。
また、EPR製品については、特に独SAP社の「SAP ERP」の人事・会計・物流分野を中心に導入コンサルティングや導入後の運用保守を行い、上方の一元管理による経営の効率化実現を目指すユーザー企業の支援を行っています。
システムサーポートは事業部制を採用しており、事業部それぞれが得意分野を持ち機動的にパートナー各社と連携するとともに、伸展が見込める領域に経営資源を集中させています。
これにより専門性やノウハウが要求される案件に組織的に対応できる体制を整え、サービスの質の向上を図っています。
また近年、情報システムを自社資産として「所有」しなくても外部サービスとして「利用」できる各種クラウドサービスが急速に拡大しています。
クラウドサービス利用により、ユーザー企業はシステム資源の調達や変更を簡単に行うことができるため、初期投資リスクを抑えることが可能になります。
システムサーポートグループは米Amazon.com社や米Microsoft社の日本法人のパートナーとなり、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azureといった各種クラウドサービスの新規導入や、既存システムのクラウドへの移行支援を行っています。
システムサーポートはこれまで培ってきたOracle Databaseをはじめとしたデータベースの技術を活かして、クラウドでのデータベースやデータ分析基盤の利用に関する案件を中心に対応しているほか、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azureの機能を活用することで企業がデータ分析を短期間で開始できるサービスなどを提供しています。
システムサポートはAmazon Web ServicesコンピテンシープログラムでOracleコンピテンシーを取得している日本企業3社のうちの1社です。
さらにシステムサーポートグループは米国に拠点をもつことから、現地のITの最新動向を把握し、日本でのサービス提供につなげるべく、米ServiceNow社とパートナー契約を結び、同社が提供するSaaS型ITマネジメントサービス「ServiceNow」の日本国内での導入支援などを開始しています。
システムサーポートはServiceNowパートナープログラム(ServiceNowをパートナー企業が提供するにあたってのサービス力を同社が認定する制度)で、Bronze Services Partnerに認定させれている日本企業2社のうちの1社です。
なお、システムサポートは顧客の個別ニーズに対応したシステムの受託開発を行っており、技術者を派遣し、かかった工数を
ベースにして料金を背休する派遣契約と、システムサポートが一括で開発を請け負う一括請負契約の2つの契約形態があります。
派遣契約は安定した利益率が見込め、一括請負契約はシステムサポートのコスト管理次第で高い利益率を見込める可能性があります。
アウトソーシング事業
アウトソーシング事業においては、ホスティングやハウジング等のデータセンターサービスやソリューション事業において開発に携わったシステムに関するユーザー企業への教育、ヘルプデスクの運用保守、データエントリーサービス等を提供しております。
さらにシステムサポートグループでは、独自の価値を付加したサービスの提供に力を入れており、企業の非構造化データをは使う日本IBMの「IBM Watson Explorer」を月額料金制で手軽に利用できるサービスや、地震情報と連動して自動で安否確認メッセージが配信される緊急通報・安否確認サービスなどを提供しています。
プロダクト事業
プロダクト事業においては、システムサポートグループによる製品(パッケージソフト)の開発および販売、ユーザー企業の用途に応じたカスタマイズを行っております。
●プロダクト事業の主要製品
名称 | 内容 | |
建て役者 | 建築業向け工事情報処理管理システム | 株式会社システムサポート |
MOS | モバイル受発注システム | 株式会社アクロスソリューションズ |
T-File | 医用画像ファイリングシステム | 株式会社STSメディック |
T-File | クラウド型シフト管理システム | 株式会社システムサポート |
ステムサーポート(4396)の情報・業績
システムサーポート(4396)のIPO上場規模は、最大で12.3億円であり、マザーズの中ではやや小型~中型の案件となります。
小型案件であればあるほど、初値リターンはよいです。
●主な株主とロックアップ状況
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
システムサポート従業員持株会 | 37.16% | ○ |
一般社団法人 小清水の会 | 20.09% | ○ |
上岸 弘和 | 8.92% | ○ |
小清水 明子 | 4.58% | ○ |
能登 満 | 4.20% | ○ |
小清水 良次 | 3.53% | ○ |
鈴木 憲二 | 3.18% | ○ |
山下 崇文 | 2.43% | ○ |
森田 直幸 | 1.40% | ○ |
高井 健司 | 1.27% | 制度 |
●システムサポートの業績
回次 | 第34期 | 第35期 | 第36期 | 第37期 | 第38期 |
決算年月 | 平成25年6月 | 平成26年6月 | 平成27年6月 | 平成28年6月 | 平成29年6月 |
売上高(千円) | 5,141,351 | 5,635,666 | 6,001,895 | 5,892,583 | 6,509,743 |
経常利益又は経常損失(千円) | 60,845 | 100,361 | -179,225 | 135,848 | 181,863 |
当期純利益又は当期損失(千円) | 33,049 | 13,370 | -398,983 | 128,462 | 65,545 |
資本金(千円) | 130,000 | 130,000 | 195,550 | 195,550 | 203,897 |
発行済株式数(株) | 260 | 260 | 355 | 355 | 376 |
純資産額(千円) | 407,688 | 417,159 | 146,569 | 271,169 | 349,706 |
総資産額(千円) | 2,106,962 | 2,375,341 | 2,529,854 | 2,709,214 | 2,806,232 |
1株当たり純資産(円) | 1,568.03 | 1,604.46 | 412.87 | 152.77 | 186.01 |
1株当たり配当額 | 15 | 15 | ー | 15 | 15 |
1株当たり純利益又は純損失金額(円) | 127.11 | 51.43 | -1,397.46 | 72.37 | 36.90 |
自己資本比率(%) | 19.35 | 17.56 | 5.79 | 10.01 | 12.46 |
自己資本利益率(%) | 8.41 | 3.24 | -141.55 | 61.50 | 21.11 |
株価収益率(%) | - | - | - | - | - |
配当性向(%) | 11.8 | 29.2 | ー | 4.1 | 8.1 |
営業活動CF(千円) | - | - | - | ー | ー |
投資活動CF(千円) | - | - | - | ー | ー |
財務活動CF(千円) | - | - | - | ー | ー |
現金等残高(千円) | - | - | - | ー | ー |
従業員数(名) | 528 | 557 | 579 | 615 | 675 |
●取り扱い証券会社
主幹事:大和証券
野村證券・SBI証券・今村証券
システムサーポート(4396)IPOのまとめ
業種は、「ソリューション事業」・「アウトソーシング」・「プロダクト事業」ということで、IPO的にはまずまず人気が高い業種となります。
IPOの資金用途は、事業及び人員の拡大に伴い平成31年6月期に実施する大阪支店の移転に伴う設備投資に、残額については、サービス基盤拡充等のために金融機関から借り入れた短期借入金の返済資金の一部として充当する予定です。
上位株主にはベンチャーキャピタルは存在せず、万遍なくロックアップがかかっています。
上場規模としては12.3億で、マザーズの上場規模としてはやや小型~中型案件の部類に入り、オファリングレシオは30.9%とやや高め(オファリングレシオは20%以下であれば「レア度」が高いため初値の高騰につながります)です。
しかし、業績の伸びは良好で、同業種と比較した場合、割安感もあります。
また、8/2の上場日は、イボキン(5699)と同時上場なのは少し気になりますが、業績・業種、どれをとってもシステムサポート(4396)に人気が集中しそうです。
管理人的には、価格もお手頃であり、是非、狙っていきたいIPO案件となります。
管理人の本気度
A
A:絶対ほしい
B:まあまあ欲しい
C:見送り
●ブックビルディング:7/18(水)~7/24(火)
●上場日:8/2(木)
●想定価格:1,650円
●市場:東証マザーズ
●IPO規模:最大約12.3億円で、マザーズとしてはやや小型~中型案件
●オファリング・レシオ:30.9%
(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)
●取り扱い証券会社
大和証券(主幹事)・野村證券・SBI証券・今村証券