今回ご紹介するIPO案件は、テノ.ホールディングス(7037)について説明していきます。
最後に、管理人の当てにならない本気度予想をしていますので、見てくださいね。
テノ.ホールディングス(7037)は、東証マザーズの上場予定で、想定価格1,900円となっています。
ブックビルディング期間は12月5日(水)~12月11日(火)で、上場日は12月21日(金)となります。
Contents
テノ・ホールディングス(7037)はどんな会社?
テノ・ホールディングスグループは、準する持ち株会社である当社、連結子会社の株式会社テノ.コーポレーション及び連結子会社の株式会社テノ.サポートにより構成されており、株式会社テノ.コーポレーションが公的保育事業における公的保育所の運営、株式会社テノ.テノサポートが受託保育事業における受託保育所のほか、その他の幼稚園や保育所に対する保育士派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、tenoSCHOOLの運営を行っております。
テノ・ホールディングスは女性が育児をしても、家事をしても、介護をしてもなお、働き続けるためには、「いったい何が必要なのか」を基本に事業展開をしてまいりました。
豊かな社会を築くためにはきっと、あらゆる場面でさまざまな発想をもっと男女が知恵を出し合うことが必要です。
そういった「より私らしく」と願う女性たちに対してサービスを提供することを事業コンセプトとしています。
テノ・ホールディングスグループは、経営理念の他に、保育サービスを提供するうえで以下の保育理念を掲げ、子供の立場、子供を預ける保護者の立場、保育所を運営する病院・企業等のクライアントの立場を考えて、より安全で安心感を与える保育サービスの提供を目指しています。
「お子様には、安全な環境の中で身体的・精神的発達が得られる保育サービスを提供します。」
「ご両親には「仕事」と「育児」の両立を支援します。」
公的保育事業
公的保育事業では、主に国の社会課題となっている待機児童解消に貢献することを目的に事業展開を行っています。
児童福祉法第39条第1項において保育所は、保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設と定義されています。
また、保育所は、児童福祉法第35条第4項に基づき、厚生労働省が定めた認可設置基準の要件を満たし、都道府県知事が認可した認可保育所と認可保育所以外の保育所である認可外保育所に大別されています。
認可外保育所のうち認証保育所は、東京都が独自に定めた設置基準の要件を満たした施設で、東京都知事が認証しています。
同様の保育施設として神奈川県川崎市の川崎認定保育園があります。
テノ・ホールディングスグループでは、平成30年7月31日現在で、首都圏を中心に認可保育所47施設、認証・認定保育所等6施設を直営で運営しています。
一部の保育所を除き、「ほっぺるランド」というブランド名で認可保育所や認定保育所等を展開しております。
受託保育事業
女性の就業率が高まる中で、病院や企業等も人材確保のために保育サービスが必要となっています。
そこで受託保育事業では、病院や企業等で務める従業員の「仕事」と「子育て」の両立支援を目的に事業展開を行っています。
受託保育所は、病院や企業等が事業所の中で保育所を開設する際にその運営を受託するものであります。
その事業所の中には、国や自治体から助成金を得て、保育所を運営しているものもあります。
学童保育所は、児童福祉法第6条の三第2項において、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校児童に対して、授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えることにより、その健全な育成を図る事業と定められています。各自治体より学童保育指定管理を受託し、運営をおこなっています。
その他には、福岡市放課後等の遊び場づくり事業実施要網に基づき、放課後等の学校施設を利用して、安心して自由に遊びができる場や機会をつくる「福岡市放課後等の遊び場づくり事業」の受託等があります。
テノ・ホールディングスグループでは、平成30年7月31日現在で、九州を中心に受託保育所141施設、学童保育所32施設、わいわい広場24施設を受託し運営しています。
その他
公的保育所や受託保育所の運営のほか、女性の育児・家事・介護を支援する家庭総合サービスとして幼稚園や保育園等に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、tenoSCHOOLの運営等を行っています。
ベビーシッターサービスでは、生後2カ月から12歳までの児童を対象に、保育サービスを提供しております。
テノ・ホールディングスグループで働くベビーシッターは、保育士・幼稚園教諭等の有資格者及びテノ・ホールディングスが運営する「ベビーシッター養成講座」修了者に限定しており、品質の高いサービスの提供の維持・向上に注力しています。
また、室内清掃やペットの世話など家事全般のサービス提供するハウスサービスも提供しています。
さらに、「保育士総合講座」や「ベビーシッター養成講座」等を開催するtenoSCHOOLを運営しています。
事業としてtenoSCHOOLの運営を行っておりますが、そこで蓄積されたノウハウをテノ・ホールディングスグループ内における人材育成にも活用しています。
その他、認可外保育施設の「キッズルーム六本松」企業主導型保育事業施設「保育園テトテ」等を、平成30年7月31日現在、九州エリアで4施設、関西エリアで1施設、直営で運営しています。
テノ・ホールディングス(7037)の情報・業績
テノ.ホールディングス(7037)のIPO上場規模は、最大で7.64億円であり、マザーズの中では小型案件となります。小型案件であればあるほど、初値リターンはよいです。
オファリング・レシオ:27.6%とやや高めです。(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)
●主な株主とロックアップ状況
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
株式会社夢源 | 42.54% | ○ |
池内 比呂子 | 32.57% | ○ |
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合 | 12.76% | ○ |
三菱UFJキャピタル5号投資事業有限責任組合 | 4.25% | ○ |
土屋 悦子 | 0.83% | ○ |
福士 泉 | 0.83% | ○ |
吉野 晴彦 | 0.77% | ○ |
古谷 勇樹 | 0.39% | ○ |
平田 智美 | 0.37% | |
古賀 光雄 | 0.34% | ○ |
田中 隆一 | 0.34% | ○ |
●テノ・ホールディングスの業績
回次 | 第1期 | 第2期 | 第3期 |
決算年月 | 平成27年12月 | 平成28年12月 | 平成29年12月 |
売上高(千円) | - | 174,000 | 300,000 |
経常利益又は経常損失(千円) | -1,594 | 10,513 | 60,059 |
当期純利益又は当期損失(千円) | -1,731 | 6,885 | 42,969 |
資本金(千円) | 110,000 | 90,000 | 90,000 |
発行済株式(株)
普通株式 |
4,550 | 4,550 | 4,550 |
A種優先株式 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
純資産額(千円) | 520,120 | 527,006 | 569,975 |
総資産額(千円) | 521,851 | 1,736,076 | 4,161,175 |
1株当たり純資産(円) | 93,715.38 | 474.78 | 513.49 |
1株当たり配当額 | ー | ー | ー |
1株当たり純利益又は純損失金額(円) | -361.86 | 6.20 | 38.71 |
自己資本比率(%) | 99.7 | 30.4 | 13.7 |
自己資本利益率(%) | - | 1.3 | 7.8 |
株価収益率(%) | - | - | - |
配当性向(%) | ー | ー | ー |
営業活動CF(千円) | - | - | - |
投資活動CF(千円) | - | - | - |
財務活動CF(千円) | - | - | - |
現金等残高(千円) | - | - | - |
従業員数(名) | - | 14 | 21 |
●取り扱い証券会社
主幹事:野村證券
みずほ証券・SBI証券・三菱東京UFJモルガンスタンレー証券・マネックス証券・FFG証券・岡三証券・西日本シティTT証券
テノ・ホールディングス(7037)IPOのまとめ
事業内容は、直営保育所・受託保育所の運営、幼稚園や保育所に対する保育士派遣、ベビーシッターサービス・ハウスサービスの提供、tenoSCHL(保育士養成講座等)の運営をしており、IPO的な人気は標準的です。
IPOの資金用途は、公的保育事業における設備投資金として全額を充当する予定です。
上位株主にはベンチャーキャピタルはありますが、満遍なくロックアップがかかている状況です。
業績面では、売り上げ高は順調であり、上場規模も7.64億円で東証マザーズとしては超小型ですがオファリング・レシオも27.6%(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)とやや高めになっています。
懸念事項は、過密日程と4社同時上場ということもあり、資金が分散される心配があります。
また、上場中止から僅か3ヵ月での再上場ということで、大丈夫なの?といったところがありますが、上場中止前より想定価格が大幅に引き下がっている(4,400円→1,900円)部分は値ごろ感が出ています。
管理人としては、少子化による人手不足の解消の一つに、女性の働き手を確保するための事業ということで注目しています。国家的課題でもあるので、将来的な成長も期待できるのではと思っています。
再上場という不安もありますが、狙っていきたいIPO案件です。
管理人の本気度
B
A:絶対ほしい
B:まあまあ欲しい
C:見送り
●ブックビルディング:12/5(水)~12/11(火)
●上場日:12/21(金)
●想定価格:1,900円
●市場:東証マザーズ
●IPO規模:最大約7.64億円で、マザーズとしては小型案件
●オファリング・レシオ:27.6%とやや高め
(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)
●取り扱い証券会社
野村證券(主幹事)・SBI証券・マネックス証券・みずほ証券・三菱UFJモルガンスタンレー証券・岡三証券・FFG証券・西日本シティTT証券