世界同時株安・米中貿易摩擦・為替条項発言など、海外要因で日本市場も大きく振り回せれており、管理人の個別株も軒並み下落です。
一応、リスク回避で日経インバースも買っていますが、到底補える状況ではありません。
そんな大荒れの相場の中、IPOの魅力がさらに光ります。
今回ご紹介するIPO案件は、VALUENEX(4422)について説明していきます。
最後に、管理人の当てにならない本気度予想をしていますので、見てくださいね。
VALUENEX(4422)は、東証マザーズの上場予定で、公募価格は1,840円です。
ブックビルディング期間は10月12日(金)~10月18日(木)で、上場日は10月30日(火)となります。
Contents
VALUENEX(4422)はどんな会社?
ASPサービス
ASP型ライセンスサービスであり、「Tech Radar Scope」・「Tech Radar Vision」・「Doc Radar」からなります。
●Tech Radar
特許専用の解析ツールです。
これは、指定した技術文書をもとに特許データベースに登録されているすべての特許文書同士を比較したうえで、最大10万件までの特許文献間の類似度(特許データ間のそれぞれの内容がどれだけ近いのか、遠いのか)を自動的に判断し、それを目で見えるようにすること(可視化)により、膨大な特許群を一望に見渡すことができるものであります。
この可視化、俯瞰というやり方は、文字を読んで理解するより、一目見て理解する方が早いという発想によるものです。
また、一般的な特許検索ツールは単語による検索に基づき、類似の特許データを検索、集計する等の結果は出すものの、特許データ同士の関係をどのくらい近いのか、遠いのかといった解析は行えません。
それに対し、VALUENEXの解析ツールは、入力条件も、単語のみならず、共通性が高い単語を用いている文書間の距離を数量化することが可能です。
ここがVALUENEXの情報解析ツールの大きな強みです。
Tech Radarには、「Tech Radar Scope」・「Tech Radar Vision」があります。
「Tech Radar Scope」は特許出願が既に出願されているものではないかの確認や新規事業や潜在市場のアイデアを練る場合に適したツールであり、概念検索で類似特許を上位最大1,000件まで表示します。
一方、「Tech Radar Vision」は大量の情報を分析するためのツールであり、最大100,000件の特許データを高密度に配置、表示します。
Tech Radarは、日本語、英語に対応しており、海外における特許解析も可能としています。
●Doc Radar
基本的にはTech Radarと同じく最大10万件のテキスト文書情報を類似度評価によって可視化することで、従来、整理が難しくビジネス科通用ができなかった文書情報(たとえばアンケートの自由記述など)を、類似度評価によって整理・クラスタタリング、さらに可視化し、文書情報の定量分析を可能にする解析ツールです。
Tech Radarとの最大の違いでありますが、Tech Radarが日本、米国、欧州、その他の海外の特許データベースとリンクされているいわば特許のビックデータ付属の解析ツールであるというのに対し、Doc Radarは、知財ビックデータは付属されていない知財以外の多様なテキスト文書情報(たとえば、ニーズ・マーケット情報、社内文書、アンケート、インターネット情報、購買情報、判例情報、技術情報、研究情報など)を解析対象とする分析ツールという点であり、本質的に同じアルゴリズムを基盤としたツールであるといえます。
なお、Doc Radarは、日本語、英語に加え、中国語にも対応しております。
コンサルティングサービスの内容と販売形態
基本的に、Tech RadarとDoc Radarは、解析結果がどういう意味を示しているかを自ら読み解く必要がありますが、顧客の要望によっては、解析結果の読み解き結果をも求められる場合があり、その場合は、Tech RadarとDoc Radarを用いたコンサルティングという形で提供しております。
顧客は現在、主として大手企業の研究開発部門や経営企画部門であり、コンサルティングサービスから始めて、Tech RadarやDoc Radarの利用へ結びつくことも多く、密接にかかわっているといえます。
コンサルティングサービスには、大別して調査コンサルティングとコーチングの2つの提供形態があります。
調査コンサルティングは、顧客の要望に応じた調査・解析をVALUNEXが、顧客に代わってTech Radar、Doc Radarを用いて実施するものであり、コンサルティングの一環として、コーチングを行う場合もあります。
コーチングは顧客の内部の情報解析人材を育成するという観点によるものであります。
レポート販売の内容と販売形態
Tech RadarとDoc Radarにより、短期でかつ簡易なレポートを提出するものであります。
現在、日本経済新聞社の運営する日経テレコンというデータベースシステムを経由して、一般の顧客へ提供するものと直接、顧客へ提供しているものの2つがあります。
前者は、そのときどの時宜になった技術トピックスや投資トピックスを題材に、VALUNEXがTech RadarとDoc Radarを用いて、解析レポートを作成し、その顧客に提供するものであります。
VALUENEX(4422)の情報・業績
VALUENEX(4422)のIPO上場規模は、最大で7.77億円であり、マザーズの中では小型案件となります。小型案件であればあるほど、初値リターンはよいです。
オファリング・レシオ:18.6%と低めです。(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)
●主な株主とロックアップ状況
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
早稲田1号投資事業有限責任組合 | 42.61% | ○ |
中村 達生 | 31.27% | 〇 |
ウエルインベストメント株式会社 | 4.82% | ○ |
平澤 創 | 4.62% | |
日本アジア投資株式会社 | 3.76% | |
工藤 郁哉 | 2.57% | 〇 |
ChoiJiyoung | 2.33% | ○ |
長谷川 智彦 | 2.31% | |
VALUENEX株式会社 | 2.08% | |
石井 正純 | 0.97% |
●VALUENEXの業績
回次 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 | 第11期 |
決算年月 | 平成25年7月 | 平成26年7月 | 平成27年7月 | 平成28年7月 | 平成29年7月 |
売上高(千円) | 133,324 | 160,190 | 287,164 | 349,103 | 339,390 |
経常利益又は経常損失(千円) | -22,894 | 7,229 | 39,846 | 4,393 | -48,379 |
当期純利益又は当期損失(千円) | -31,132 | 3,853 | 39,556 | 4,103 | -49,169 |
資本金(千円) | 245,210 | 245,210 | 100,000 | 100,000 | 100,000 |
発行済株式数(株) | 7,754 | 7,754 | 7,754 | 7,754 | 7,754 |
純資産額(千円) | 148,773 | 152,627 | 192,184 | 196,288 | 122,118 |
総資産額(千円) | 177,158 | 219,654 | 277,701 | 286,740 | 272,531 |
1株当たり純資産(円) | 19,186.74 | 19,683.73 | 24,785.17 | 84.38 | 53.89 |
1株当たり配当額 | - | - | - | - | - |
1株当たり純利益又は純損失金額(円) | -4,015.05 | 496.99 | 5,101.44 | 1.76 | -21.41 |
自己資本比率(%) | 83.98 | 69.49 | 69.21 | 68.46 | 44.81 |
自己資本利益率(%) | - | 2.56 | 22.94 | 2.11 | - |
株価収益率(%) | - | - | - | - | - |
配当性向(%) | - | - | - | - | - |
従業員数(名) | 5 | 9 | 8 | 11 | 17 |
●取り扱い証券会社
主幹事:SBI日興証券
みずほ証券・大和証券・岩井コスモ証券・アイザワ証券・エイチエス証券・エース証券・むさし証券・東洋証券・極東証券
VALUENEX(4422)IPOのまとめ
事業内容は、独自に開発したアルゴリズムを基盤にしたビックデータの解析ツール「Tech Radar」・「Doc Radar」のASPライセンスサービスを及びこれを用いたコンサルティングサービスの提供ということでIPO的にはかなり人気です。
IPOの資金用途は、事業拡大を図るため、子会社の増資、アルゴリズム研究及びソフトウエア開発、優秀な人材の採用、要員増に対応した本社の拡張、連結会計システムの導入および海外展開の広告宣伝費に有効活用する方針です。
上位株主にベンチャーキャピタルが存在しており、割合が多いのが少し気になります。
オファリング・レシオ18.6%(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)と低く、上場規模も7.77億と小型で申し分ありません。
また、上場日前後1週間は、他のIPO案件の上場がないため、資金が集中しそうです。
さらに、主幹事がSBI証券の時は、初値が高騰するケースも多いため、期待値が高まります。
管理人としては、是非とも欲しいIPO案件です。
管理人の本気度
A
A:絶対ほしい
B:まあまあ欲しい
C:見送り
●ブックビルディング:10/12(金)~10/18(木)
●上場日:10/30(火)
●条件価格:1,840円
●市場:東証マザーズ
●IPO規模:最大約7.77億円で、マザーズとしては小型案件
●オファリング・レシオ:18.6%で低い
(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)
●取り扱い証券会社
SBI証券(主幹事)・みずほ証券・大和証券・岩井コスモ証券・アイザワ証券・エイチエス証券・エース証券・むさし証券・東洋証券・極東証券