小3より国語力の強化の一環として音読にも取り組むようにしています。
国語力はすべての科目のベースになる重要な教科ですが、学習した結果が見えずらいので取り組みがおろそかになりやすいです。
しかし、長期目線で全体的な学力の向上を考えるなら国語力の取り組みはとても重要です。国語の重要性については「小学生国語の勉強法について考える」の記事もお読みください。
今回は、国語学習の中の音読の取り組みについて考えていきたいと思います。
目次
音読で国語力がわかる
皆さんはお子さんの音読を聞いたことがありますか?
一度、子供の音読を聞いてみてください。その子の国語力が何となくわかります。
音読は、語彙力・読解力が顕著に表れます。
言葉や語彙を知らないと、単語のイントネーションがメチャクチャだったり、文章を変なところで区切ってしまいます。
また、助詞の見極めできないと全く意味のわからない文章になります。
何より意味がわからない文章を気にせず音読しつづけてしまうことが問題です。
意味のわからないまま音読しているということは、文字を追って読んでいるだけなので本文の内容は理解できていません。
これが読解問題の文章であれば設問に答えることは無理です。
このように音読すると子供の国語力がわかります。
自分の子供は本が好きでよく読書をしているから国語力に関して特に心配していないという親御さんもいると思います。
しかし、実際に一度、音読させてみてください。もしかすると読書は精読しているのではなく、自分が読みやすいように飛ばし読みをしているかもしれません。
音読の取り組み方
音読の取り組みは子供により様々だと思います。
管理人の息子は勉強が苦手なので、国語力も優れている方ではありません。語彙力はある方だと思います。
読書は好きなジャンルの情報誌や図鑑を見る程度(2年生中盤までは、それすらなかった)です。
そんな息子の音読の取り組みです。
学校の音読宿題
息子の小学校では教科書の音読が毎日の宿題として出されています。音読したら親がチェック表にサインをするというものです。
しかし、この音読の宿題がおろそかにされやすいです。
宿題の音読チェックは妻にしてもらっていますが、漢字書き取りや算数プリントなどの提出物と違い、チェックするだけなので親も子もいい加減になってしまいがちです。
読書量が圧倒的に少ない息子にとっては教科書の音読は貴重な読書タイムです。
本来、読書は興味がなければ無理にさせて読書嫌いになっては困るので強要はしないという方針です。
しかし、宿題なので(口実にしています)嫌でも何でも取り組まなければいけません。
妻にも音読だけはしっかり取り組ませるようにお願いしています。むしろ他の宿題より優先せてほしいと伝えました。
妻も音読の重要性をあまり感じてなかったようで、何となく取り組んでいたようです。
そもそも学校からも毎日の宿題として出されるくらいなので、音読の位置づけは学習の中でも重要な位置づけのはずです。
学校の学習だけでは足りないので、家庭で補ってほしいという意味で宿題が出されています。それほど音読は重要な学習なのです。
学校側からも、音読の重要性についてもっとしっかり伝えた方がよいと思います。
読解問題集の音読
息子は読書をあまりしないので、読解問題集に毎日取り組んでいます。
問題集は必ず音読させています。
スムーズに音読できる文章の時は、設問もほとんど正解しています。逆にたどたどしい音読の時は、設問に答えることが中々できません。その時はもう一度、音読させます(本人はかなりふてくされます)。
嫌がりますが、2度音読したほうがスムーズに問題が解けるから勉強もすぐに終わるよというと渋々、2度目の音読をしています。
「言葉の森」教材の音読
息子は、作文通信学習の「言葉の森」という教材に取り組んでいます。
「言葉の森」の課題の中に毎日の音読があります。
内容は難しい文章です。あえて難しい文章の音読に挑戦するようになっています。難しい文章を音読することで精読する力がつくということらしいです。
1週間ごとに違う内容を音読しています。確かに初日はかなりつまづきますが、1週間後にはスムーズに音読できるようになっています。
「言葉の森」はかなり考えられた国語・作文の通信教育だと思います。
興味のある方は、「言葉の森」無料体験記事で詳しく書いていますのでお読みください。
読書をしない子供はどうしたらよいか?
息子は読書はほとんどしません。
小2の中盤くらいから興味のあるジャンルの雑誌や図鑑などを読む(見る?)ようになりましたが、物語などはあまり読みません。
管理人も無理に読書さえることはしていません。読書はとても重要なので、無理に強要して「読書嫌い」になってしまっては元も子もないので、読書させたい気持ちはありますが見守っています。
読書をしないと言っても、活字に全くふれないのはまずいので、上記で書いたように問題集の音読や通信教材や学校の宿題の音読はしています。
音読は短い文章なので読書量としては圧倒的にたりません。
読書量が足りないと言うことは、語彙力も増えていきません。
そこで幼少より管理人が寝る前の読み聞かせをしています。現在小3ですがまだやっています。
子供自身が読書しないであれば、せめて親が読み聞かせをし、本は面白いということを少しでも理解してもらうと思っています。
子供が拒否するまで続けようと思っています。
やはり本は、色々な単語が出てきて言葉の使い方を学べますし、知識も増えます。
読書は絶対にした方がよいと思いますが、読書嫌いにさせないことも大事です。
各家庭でうまく読書に誘導できればいいですね。
音読は国語以外でも重要
音読は国語力の向上につながりますが、国語だけではなく他の教科にも重要な役割を果たします。
例えば、算数の文章問題です。
低学年から中学年の算数文章問題が苦手というお子さんは、文章が読み取れていないことが原因です。
文章問題を読み取り四則計算の中の何を使ったらよいか判断できないことが多いのです。
このようなお子さんは、算数の文章題を音読させてみてください。
文章題を読ませると助詞(は、と、が、に)を勝手に違う助詞に変えているケースが多いです。
実際に算数文章題が苦手な息子がそうです。
算数文章題の助詞が違うと全然意味の違う文章になり、当然、立式や答えも変わってきます。
例題として助詞を1つ変えてみます。
「太郎君は3人兄弟です。お母さんにクッキーを24枚もらったので、兄弟で同じ数ずつ分けましたが、3枚食べてしまいました。太郎君のクッキーはあと何枚のこっていますか?」
これを(お母さんに)を(おかあさんが)変えて読んでしまうと、
「太郎君は3人兄弟です。お母さんはクッキーを24枚もらったので、兄弟で同じ数ずつわけたが、3枚食べてしまいました。太郎君のクッキーはあと何枚のこっていますか?」
息子はこのように音読していました。
文章を整理するために別紙にメモを書いていますが、お母さんもクッキーの所有者として計算しようとしているので全く訳がわからなくなっていました。
このように算数文章題のように短文で助詞を間違って読むと致命傷になります。
低学年から中学年で算数文章題が苦手な子供は、問題文を正確に音読する訓練が必要かと思います。
息子の場合、この読み間違いが減るだけで正解率が上がりました。
算数は独特の問われ方をしますが、ゆっくり正確に読み解くことで、何算を使うのか明確になり解答まで導けるようになります。
まとめ
音読学習は国語力向上には欠かせない学習です。
しかし、家ではあまり力をいれない学習でもあります。
音読で子供の現在の国語力がわかります。
音読でスームズに読めているか、文章の区切も適切なかどうかで、その子の語彙力・読解力がわかります。
音読がスムーズにできる子供は賢い子が多いと思います。それは、文章の内容を理解しながら音読しているからです。
音読の学習は難しい取り組みではありませんし、誰でもできる取り組みで数分で終わります。
まずは、宿題の教科書の音読を丁寧に取り組むことから始めましょう。
授業で学んでいる内容なのでスムーズできるはずです。教科書の音読を丁寧に取り組むことでカラーテストも高得点に結ぶ付きます。
教科書の音読が習慣化したら少し難しい文章を毎日音読してみてください。1ページずつでもよいです。
1冊終わったら、もう一度、同じ内容の文章を音読しましょう。何度か音読していくうちに、難しい文章もズムーズに音読できるようになります。
スムーズに音読できるようになったら新しい内容の文章にチャンレンジしましょう。
本のあらすじなんかは、短い文章で全体像がつかめるようになっているのでいいのかもしれませんね。
息子は「言葉の森」という作文通信の取り組みで音読に取り組んでいます。短い文章ですが内容はやや難しいものになっています。
音読学習を含めた国語学習はすぐに結果が出ないので心が折れそうになりますが、長いスパンでじっくり取り組んでいくことが重要です。
親も子も諦めずに地道に毎日取り組むことで底力がついていくはずです。
音読学習は高学年になっていきなり取り組もうと思っても、恥ずかしがって真剣にやらない場合があるので、学年が低い内に「音読学習」を定着させたいです。