●低学年の計算学習の取り組み方
●やってはいけないこと
●活用すべき計算教材紹介
四則計算の学習が一通り学び終わるのが小3です。
すべての四則計算をスムーズにできるようにするには演習量を重ねるしかありません。
算数の基本はまずは計算力です。
文章問題・図形・単位換算などすべてにおいて計算が必要になります。
計算ができるようになるのと使いこなせるようになるのでは全く意味が異なります。
今回は勉強が苦手な息子が計算がスムーズになるまでの学習法や実際に活用した教材なども紹介していきます。
計算は勉強が苦手でもやれば必ず成果がでますので、学習に自信が持てないお子さんの第一歩として計算学習から始めてみるのもいいと思います。
目次
計算を早くするのはある程度でよい
計算がスムーズにできることは非常に大事です。
息子も活用した100マス計算は計算力を高めるには非常によいツールです。
また、100マス計算の第一人者でカリスマの陰山英男先生は大好きです。
しかし、一つだけ疑問があります。
計算の早さで1秒を競う意味があるのか?ということです。
100マス計算はタイムを計りながら学習をしていきます。
初めはタイムを縮めることに意味があると思います。日々、計算処理時間が早くなることで子供のやる気もアップします。
しかし、ある程度タイムが縮んだ後は血眼になって1秒を縮める意味があるのでしょうか?
もうすでに十分な計算スピードは身についたと思います。
その後のタイムを縮めるための学習は狂気でしかないと思います。
そんなことにエネルギーを費やすのであれば違うことをした方がよいです。
結論:ある程度、計算が早くなったらそれ以上タイムを縮める意味がない
計算ができないと応用問題もできない
文章問題・単位換算・図形問題などすべての学習で計算が登場します。
算数のすべての単元で計算がスムーズにできることが大前提になっています。
計算でつまづいているようであれば、他の単元もおぼつきません。
難しい文章問題に取り組んだり、思考系の問題に取り組むことは大切な学習だと思います。
しかし、計算力がしっかり身についていない状態で応用問題に取り組もうと思っても無謀です。
武器を持たずに戦場にいくようなものです。
低学年ですべての四則計算をマスターするので、それらがスムーズになるまで演習を重ねつつ、思考系問題や文章問題も学習していく必要があります。
計算がスムーズではない状況で過度の先取り学習はお勧めできません。
つまづきやすい四則計算
息子が大苦戦した四則計算は、小3で学習する間に0が入る4ケタの引き算筆算「3024-2368」のような問題です。
どんだけできないの?というくらい習得するまで時間がかかりました。
マスターするまで3ヵ月かかりました。
マスターというのは、20問くらい問題がでても毎回ほぼ全問正解もしくはたまに1問計算ミスをするくらいになるまで演習を重ねました。
計算ミスなのか根本的な理解が不十分なのか見極めるのが重要です。
同じパターンの問題ができてもパターンを変えると間違いが増えるのは根本的な理解が不十分なためです。
その場合はいったん演習を中止し、もう一度、解き方を確認していきます。
例えば、「4073-3596=」は正解したが 「4001-3519=」は間違っているという状況であれば、「407-259=」などの3桁の引き算筆算に戻って確認してみるなどの必要があります。
細かなミスが後々、致命傷にならないようにどの部分でつまづいているのか見極め、必要であれば戻って学習する必要もあります。
すべてが理解できるようになったらひたすら演習を重ね思考をはさまず無意識でもできるようになるまで仕上げます。
計算トレーニングは継続しないと衰える
せっかくマスターできた計算も、演習をやめると計算力(スピード・勘)が落ちてきます。
1日10問でもいいので計算学習は毎日取り組むことで常に安定した計算力を保てると考えます。
はじめは単元ごとの計算演習でもよいと思いますが、慣れてきたら四則計算などがランダムになった問題の方が子供も飽きずに取り組めます。
低学年の計算学習の進め方
くもんや通塾していないお子さんは、親が段階的に計算能力を高めるためのカリキュラムを作成する必要があります。
子供の計算能力を見極め、補習をしたりレベルアップした計算問題に取り組めせたりしなければいけません。
ドリルを与えて終わりでは、細かい部分の見落としがあるかもしれないので計算問題といえどもしっかりチェックしてください。
まずは各単元の四則計算がスムーズになるまで単元ごとに丁寧に学習します。
ここが計算の基本学習、いや算数学習の原点になるので演習に演習を重ねていきます。
つまづきがあればどの部分がスムーズではないのか分析し必要であれば前に戻って学習していきます。
計算学習はきっちり教科書通りでなくてもよいと思います。
例えば教科書だと「かけ算」と「割り算」は学年をまたいで学習しますが、「かけ算」と「割り算」は関係性が深いので割り算を意識しながらかけ算学習をすすめると、割り算単元の時にスムーズだったりします。
単元別の計算がスムーズになったら、虫食い問題やランダムになった四則計算に取り組み仕上げていきます。
本当に使いこなせるようになっているかは単純計算だけでは判断できません。
ランダムになった計算問題や虫食い算に取り組むことで、今まで学習した単元計算を完璧なものにしていきます。
ランダムになったり虫食いになったドリルや問題集は非常に少ないので記事下の方でも紹介しています。参考にしてみてください。
計算問題集・ドリルのオススメ教材
計算学習は単純になりがちで、ある程度できるようになると飽きてしまいます。
一定のレベルがクリアできたら次のレベルの計算問題にチャレンジし、本物の計算力を身につけましょう。
演習を重ねるためのプリント
まずは計算がスムーズになるためにドンドン演習を重ねていきます。
ここが計算学習の原点です。
計算ドリルでは量が足りません。
「算願」というネットの無料プリントは、色々なパターンの計算問題が充実しています。子供の習い事図鑑は用途に合わせ計算問題を自動作成してくれます。
四則計算ランダム問題も自動作成してくれるので、基本計算はこれだけでドリルはいらないかもしれません。
少しステップアップした計算演習
虫食い問題ないなどが充実した中学受験で有名な四谷大塚から出版されているリーダードリル計算小3が良質のドリルです。
十分な計算演習が終了したら「四谷大塚リーダードリル小3」がお勧めです。
ランダムになった発展計算
四谷大塚のリーダードリルもスムーズにできるようになったら、こちらも中学受験で有名な日能研が出版している「マスター1095題小3」にチャレンジしてみてください。
四則計算がランダムにバランスよく出題され、単位換算や虫食いなどもちりばめられています。
難易度は中学受験レベルの計算ドリルです。
詳しくは「マスター1095題小3」の記事でも書いていますので参考にしてみてください。
まさに計算学習の集大成となっています。
「マスター1095題小3」がスムーズにできるような状態であれば計算においては自信をもって大丈夫です。
計算学習まとめ
計算問題の目的は1秒でも早く解くことではありません。
ある程度のスピードは必要ですが、目的は早く解くことではありません。
計算ができるようになるための目的は文章問題・図形・単位換算などの問題をスムーズに解けるようにするためのツールです(社会生活で必要云々は省きます)。
文章題では何を聞かれているのか?を読み解き、どの四則計算をつかったらよいか判断することが重要になります。また、正確に計算できることも必要です。
計算は意識しないでもでスムーズにできるようにしなければなりません。
人が無意識で呼吸をしているように、算数に取り組む場合は計算が呼吸のように無意識にサラサラ使えるようになるまで演習が必要になります。
スムーズにできるようになったら衰えないように維持しなければなりません。
毎日計算学習をしないと計算力は衰えてきます。
1日10問程度でもいいので、毎日計算演習を重ねることが計算が呼吸と同じように無意識に活用できるようになります。
1日10問でも1年で3650問の計算演習をしていることになります。
6年間で21900問解いたことになります。すごいですよね。
もうちょっと頑張って1日20問の演習を毎日取り組んだら6年間で43800問の計算を解いたことになります。
●単元別の演習を重ねる
●スムーズになったら虫食いなどの演習をする
●ランダムになった四則計算問題集で仕上げをする